コンサドーレ、天皇杯よりＪ１昇格

天皇杯よりリーグ戦？　コンサドーレ札幌が４日、ＴＤＫ　ＳＣ（秋田）との天皇杯３回戦（７日・厚別）で東京Ｖ戦（９月３０日・味の素）とメンバーを大幅に入れ替えて臨むことが濃厚となった。現在、Ｊ２リーグは昇格争いが佳境。首位にいるとはいえ、２位に勝ち点４差まで迫られている。１０日にＣ大阪との対戦が控えているため、主力組は天皇杯を休養しＪ１昇格へ全力を注ぐ。

　Ｊ１昇格という悲願達成へ札幌がターンオーバー制導入だ。４日、札幌ドーム・サブグラウンドで行われた練習でレギュラー組に入ったのは、ＦＷイタカレや故障明けのＭＦカウエら若手だった。

　ＤＦ池内がＣＢに入った以外は全員が前節の東京Ｖ戦では控えもしくはメンバー入りできなかった選手たち。三浦監督は「ほかの選手にもチャンスを与えるということで」と話したが、１０日のＣ大阪戦に向け主力温存というのは明らかだ。

　天皇杯にサブメンバーで臨むのは現在、昇格争いが大混戦となっていることが大きな要因。一時は１３差まで広げた２位との勝ち点差が今や４差。４位までが勝ち点６差にひしめいている。

　三上強化部長は「去年まではリーグ戦の成績が悪く、天皇杯でＪ１に一泡吹かせようという感じだったが今年は事情が違う」と話す。今季、札幌は６年ぶりのＪ１復帰が最重要課題。主力を万全の状態でＣ大阪戦に臨ませる意向を示した。

　現在、先月２３日の柏戦でＡＣＬ（アジアチャンピオンズリーグ）から先発８人を入れ替えた川崎が問題となっているが、指揮官は「現場としてはよくわかる」という。事実、欧州でもＣＬ（チャンピオンズリーグ）のため、ターンオーバー制を敷くクラブは多い。

　だが、三浦監督、選手とも天皇杯を捨てるつもりはまったくない。ＭＦ岡本は「自分は天皇杯初めてだし、監督にアピールしないと」と意気込む。

　昨季、クラブ初の４強入りを果たした天皇杯で再び旋風を巻き起こし、同時にＪ１へのキップも手にしてみせる。

参照元：スポーツ報知